確定申告のおさらい
確定申告のことは、ご存じかと思いますが、サラリーマンの場合、会社が税金の計算をしてくれますので、原則として確定申告をする必要はないんです。
つまりサラリーマンの場合は、直接自分で所得税や住民税を納めることは、基本的にありません。
確定申告が必要な方は、自営業などの個人事業主方または、不動産収入がある場合に申告する必要があります。
なぜサラリーマンが、自分で確定申告する必要が無いかというと、給料の中で税金の前倒しにより、源泉徴収として毎月差し引かれているからです。
この月々引かれる税金は、前年度の給与から計算されているもので、最終的には年末調整によって再計算します。
そのため、余分に税金が差し引かれた分は、この時に戻ってくるんですね。
サラリーマンで確定申告するケースもある
少し前になりますが、話題になったサラリーマン大家さん、仮想マネーやFXなど、近ごろはサラリーマンでも副業される方も増えてきました。
しかし、ちょっとお待ちください。
サラリーマンは、会社で確定申告しているから、自分で申告する必要がない、などと思っている方は大きな勘違い !
なぜなら、不労所得であっても、きちんと税金を納めなければならないケースがあるからです。
以前、ニュースでも話題に上ったのも、記憶に新しいのではないでしょうか。
某有名お笑いタレントが、高所得者にかかわらず、高額の税金を滞納していたことがバレてしまい、最近ではほとんど見かけることはなくなりましたよね。
税金の滞納は、本人が知らないといっても、済まされないんです。
確定申告の義務がある方
『副業の所得が20万円超えた方』
・20万円以下の場合、確定申告する必要なし。
『不動産による売却利益のある方』
・ただし、売却した不動産がマイホームの場合、譲渡益が3,000万円まで税金がかからない。
『贈与を受けた方』
・110万円を超える贈与。ただし、相続時精算課税制度を利用すれば軽減できる。
『相続した不動産を売却された方』
・一定の条件を満たせば、特別控除を受けることができる。
『株取引で特定口座を指定していない方』
・分離課税として、別枠で計算する。
『所有する投資信託の売却』
・特定口座を指定していない方も同様。
『保険の満期や解約により収入があった方』
・一時所得扱いで申告が必要。
確定申告をしたほうがいい人
実はサラリーマンの場合、年末調整をしていても確定申告をすることによって、お得になるケースもあるんです。
確定申告することにより、税金が安くなったり払わなくて済むケースを、さらに税金の還付を受け取れる場合もあるので、ぜひとも申告しておきましょうね !
『医療費控除』
・生計を共にする家族の分も合わせて、医療費が10万円以上かかった人。
『寄付金控除』
・寄付を行った人は、ふるさと納税ワンストップ特例制度が受けられる。
『雑損控除』
・天災や火災などの災害/盗難/横領にあった人。
『還付申告』
・年末調整で、家の取得/扶養家族が増えた/配偶者との死別及び離婚等、控除の適用もれがあった場合。