貧血気味で疲れやすいです

近ごろ、とても疲れやすくなりました

37歳の女性です。
近ごろ、とても疲れやすくなり、困っています。
夜も睡眠時間をきちんと取っているはずなのですが、朝起きると疲れが抜けていない感じがします。

肌荒れもひどく、髪の毛もパサついていてまとまりが悪いのが悩みです。
めまいや頭痛にも悩まされているので、クリニックに行って相談したほうがいいかどうか迷っています。

鉄分が不足しているかもしれません

お話の症状から見て、鉄分が不足している可能性があります。
数ある栄養素の中でも鉄分は日本人に不足しやすいものの一つで、特に女性の場合は毎月の生理によって貧血がひどくなりがちな傾向があります。
鉄分は体調を整えるだけではなくて、コラーゲンの生成にも大きな役割を果たしていますので、不足すると肌荒れ髪の毛の乾燥などといった症状となって出てきます。
これ以外に鉄分不足で起こる症状としては、めまい、肩こり、動悸、立ちくらみ、さらにしわやシミなどが目立つようになることがあります。

厚生労働省が発表したデータによれば、日本人女性の7人に1人は貧血だと言われています。
貧血の原因としては、ハードな運動や偏った食生活などが挙げられます。

鉄分の効率的な摂り方

1日に成人女性が取らなければならない鉄の量は15〜29歳までが8.5mg、30歳以上の場合であれば9.0mg以上となっており、毎日の食事の中で効果的に鉄分を摂取することが大切になってきます。
鉄分が多く含まれている食品としてはあさりの水煮やカツオ、マグロ、レンズ豆などがおすすめです。

ただし、鉄分というのは「体に吸収されにくい」という特徴があります。
鉄分は動物性の食品に含まれている「ヘム鉄」と植物性の食品に含まれている「非ヘム鉄」の2種類があり、吸収率が高いのはヘム鉄のほうです。
ヘム鉄をたくさん含んでいるのは牛や鳥、豚などのレバー、イワシ、カツオなどです。
ですから、こういった食品を積極的に食べるようにすることが大切です。

非ヘム鉄もビタミンCやタンパク質と一緒に摂取することによって吸収率が上がりますので、ヘム鉄と組み合わせるなどして上手に食べるようにすると良いでしょう。
ホウレンソウやトウモロコシ、小松菜などにもヘム鉄が含まれています。
ほうれん草を豚のレバーと一緒に炒める、マグロやカツオなどの魚料理のときは小松菜を添えるといったような食べ方が推奨されます。

貧血がひどい場合は、サプリメントなども適宜取り入れて鉄分を多く摂取する献立を心がけることをおすすめします。
また、鉄製の鍋やフライパンは調理をしている間に微量の鉄分が料理に溶け出しますので、調理器具を変えてみるのも一案です。
特にトマトなどのような酸味の強い食品を鉄鍋で調理すると、鉄分が溶け出しやすくなっておすすめです。